专利摘要:
本発明は、潜在的アレルゲン性物質のin vitro予測のための方法であって、その場合単球および/またはマクロファージおよび/または骨髄単球系細胞株を、該物質およびインターフェロン−γの存在下で培養し、それによりサイトカインおよび/またはネオプテリンの産生が増加され、それを測定するという前記方法に関する。アレルギー反応は、G1P2、OASL、IFIT1、TRIM22、IFI44L、MXI、RSAD2、IFIT3、IFITM1、IFIT2、C33.28HERV−Hタンパク質mRNA、IFITM3、XK、GPR15、MT1G、MT1B;MT1A、ADFP、IL8、MT1E、MT1F、MT1H、SLC30A1、SERPINB2、CD83、TncRNAより選択される、アップレギュレートもしくはダウンレギュレートされる遺伝子を測定する、またはそれらの発現産生物が測定される、ことにより見積もられてよい。本発明はまた、インターフェロン−γ、ならびにサイトカイン、好ましくはIL−8およびネオプテリンを各々認識する試薬、ならびに/またはアップレギュレートもしくはダウンレギュレートされる遺伝子を認識する試薬、例えばプローブを包含する、本方法において使用するための試薬キットに関する。
公开号:JP2011505858A
申请号:JP2010538735
申请日:2008-12-18
公开日:2011-03-03
发明作者:ドメイカ,クリスティーナ;マットソン,カリン
申请人:バイオヴェーター・テクノロジーズ・アクチボラグ;
IPC主号:C12Q1-02
专利说明:

[0001] 本発明は、潜在的アレルゲン性物質のin vitro予測のための、改善されたサイトカインプロファイルアッセイ(Cytokine Profile Assay;CPA)および遺伝子活性化プロファイルアッセイ(Gene Activation Profile Assay;GAPA)に関し、その場合単球および/またはマクロファージおよび/または骨髄単球系細胞株を、該物質およびインターフェロン−γの存在下で培養すると、サイトカインおよび/またはネオプテリンの産生が増加され、それを測定する。サイトカインの存在はまた、サイトカイン関連遺伝子、またはアップレギュレートされる遺伝子を本発明に従って測定することにより見積もられてもよい。]
[0002] 本発明はまた、本アッセイを行うための試薬キット、および本アッセイにおけるある種の細胞株の使用にも関する。]
背景技術

[0003] 本サイトカインプロファイルアッセイ(CPA)は、物質のアレルゲン性のリスクおよび有害効果の予測を可能にする、in vitro試験である。医薬剤、食品添加物、化粧品、衛生用品、工業用化学物質としての使用を意図される物質、およびその他の物質を、アレルギー反応およびその他の有害反応(そのような反応は、皮膚刺激性の効果および毒性効果であってよい)を誘発するそれらの潜在的リスクについて分析する。]
[0004] 物質の分析は、ヒトの単球および/またはマクロファージおよび/または骨髄単球系細胞株において行う。物質は、ヒト細胞、すなわち物質の使用が意図される種と同じ種由来の細胞で試験するため、動物は関与しない。物質によっては異なる種で同じ効果を持たない可能性があり、動物で行われる試験は誤った結果を与える可能性がある。それ故本試験は好ましくはヒト細胞を用いて行う。]
[0005] 今日商業的に使用されている試験はin vivo動物試験であり、倫理的側面の理由で、現在使用されている動物試験に代わり得るin vitroの方法の発見が大いに求められている。アレルギー反応はそれに悩まされている人にとって本当に深刻となり得るため、例えば医薬品、化粧品、食品の産業界から、できるだけ早期段階でこれらの物質を同定することができることが大いに求められている。]
[0006] 免疫系における毒性効果のin vitro評価が、マウス由来脾細胞において試験されている(“増殖アッセイおよびサイトカイン産生により評価した場合の、免疫系における薬剤誘発性毒性効果のin vitro評価”、M. Pallardy et al. Eur. Cytokine Net., Vol. 2 No 3, May-June 1991, pp. 201-206)。この方法は、自己免疫および過敏症を誘発する分子を検出するにはあまり有効ではない。]
[0007] 以前の研究は、ヒト血液細胞により産生されるネオプテリンおよびインターロイキン−8(IL−8)は、アレルゲン性物質を同定するための信頼できるシグナル分子であるとしてよいを示した。スウェーデン特許第506 533号(WO97/16732)を導いたこの仮説は、ヒトアレルゲンおよびTリンパ球抗原の同定のためのin vitroの方法へと方向づけた。in vitroの培養ヒト細胞を試験する物質に暴露させ、過感受性に関連する応答を測定する。アレルギー反応との公知の関連性のある物質で細胞を刺激すると、ある種の細胞からの物質、主にサイトカインの放出を開始することが示された。この特許によりカバーされる方法は、サイトカインプロファイルアッセイ(CPA)と命名された。この試験の概念は、アレルゲン性物質はネオプテリンおよびIL−8の産生という特定のパターンを誘発し、培養ヒト末梢血単核細胞(PBMC)の上清中で測定することができる
、というものである。サイトカインのプロファイルの分析は、I型またはIV型のアレルギー反応が存在するかどうか、すなわち刺激性反応があるかまたはまったく反応がないかどうかを特定することになる。]
[0008] CPAのさらなる確認試験は、リファレンスの系としてのヒト単球細胞株の好ましい使用を導いている。またこの方法は、I型アレルギーを誘発することが知られているタンパク質を同定するために最も適するように思われた。]
[0009] この方法は後に、PCT/SE2006/050336において、潜在的アレルゲン性物質または組織刺激性物質によりアップレギュレートされる遺伝子を測定することにより精密化された。この方法は、遺伝子活性化プロファイルアッセイ、すなわちGAPAと呼ばれる。GAPAはまた、アレルギーまたは組織刺激性のin vitro分析のための1つまたはそれより多くの遺伝子由来の発現産生物の使用も考慮している。]
[0010] スウェーデン特許第506 533号(WO97/16732)
PCT/SE2006/050336]
先行技術

[0011] “増殖アッセイおよびサイトカイン産生により評価した場合の、免疫系における薬剤誘発性毒性効果のin vitro評価”、M. Pallardy et al. Eur. Cytokine Net., Vol. 2 No 3, May-June 1991, pp. 201-206]
[0012] 単球および/またはマクロファージおよび/または骨髄単球系細胞株を、潜在的アレルゲン性物質およびインターフェロン−γの存在下で培養すると、過敏性との公知の関連性を有する被験物質の存在下で、サイトカインおよび/またはネオプテリンの産生が増加することが、今回判明した。この効果は、潜在的アレルゲン性物質およびインターフェロン−γの各々の存在下で細胞を培養した場合と比較して、相乗的であるようにさえ見える。]
[0013] 本発明は、潜在的アレルゲン性物質のin vitro予測のためのサイトカインプロファイルアッセイ(CPA)に関し、その場合単球および/またはマクロファージおよび/または骨髄単球系細胞株を、該物質およびインターフェロン−γの存在下で培養すると、サイトカインおよび/またはネオプテリンの産生が増加され、それを測定する。サイトカインの存在はまた、サイトカイン遺伝子、または本発明に従ってのアップレギュレートされる遺伝子を測定することにより見積もられてもよい。]
[0014] さらなる側面において本発明は、潜在的アレルゲン性物質のin vitro予測のための遺伝子活性化プロファイルアッセイ(GAPA)に関し、その場合単球および/またはマクロファージおよび/または骨髄単球系細胞株を、該物質およびインターフェロン−γの存在下で培養し、その場合該物質のアレルゲン性は、G1P2、OASL、IFIT1、TRIM22、IFI44L、MXI、RSAD2、IFIT3、IFITM1、IFIT2、SPR、GNB2、C33.28HERV−Hタンパク質mRNA、IFITM3、XK、GPR15、MT1G、MT1B;MT1A、ADFP、IL8、MT1E、MT1F、MT1H、SLC30A1、SERPINB2、CD83、CD86、TncRNAより選択されるアップレギュレートもしくはダウンレギュレートされる遺伝子を測定する、またはそれらの発現産生物が測定される、ことにより見積もられる。]
[0015] 本発明はまた、インターフェロン−γ、ならびにサイトカイン、好ましくはIL−8お
よびネオプテリンを各々認識する試薬、ならびに/またはサイトカイン遺伝子もしくはアップレギュレートされる遺伝子を認識する試薬、例えばプローブ、そして所望によりさらなる部分、例えば試験細胞、すなわちMonoMac−6、THP−1、MUTZ−3、WBC264−9CおよびAML−193から成る群より選択される細胞株、細胞株を培養するために適する細胞培養培地、抗生物質、ポジティブコントロール、ネガティブコントロール、培養プレートもしくはフラスコ、および/または実施する方法を記載する説明書を含有する、上の方法を実施するための試薬キットに関する。]
[0016] さらなる態様において本発明は、本発明に従っての方法における単球および/またはマクロファージおよび/または骨髄単球系細胞株の使用に関する。本発明に従っての方法において使用するために現在意図される細胞株は、以下に記載するようにMonoMac−6、THP−1、MUTZ−3、WBC264−9CおよびAML−193である。]
[0017] 当該方法は、食品添加物、化粧品または衛生用品、医薬品、工業用化学物質、薬剤、および有害反応を避けたいその他の物質のための、動物試験に代わるものとして提供するものである。]
[0018] 本発明を以下の図により説明する。]
図面の簡単な説明

[0019] MonoMac−6細胞を、24時間、カバノキ天然アレルゲンのBet v1、およびヒト血清アルブミン(HSA)にて0.2から20μg/mlで刺激した。用量応答曲線を図に示す。物質は刺激の間、細胞培養培地中のIFN−γで(黒丸)、またはIFN−γを含まずに(白丸)刺激された。細胞はRPMI+10%FCS中で培養した。各点は3回の培養の平均を表す。3回の培養内の標準偏差をエラーバーで示す。
Aタンパク質アレルゲンに対する細胞のネオプテリン応答におけるINF−γの効果。MM6細胞を、24時間、INF−γ(100U/ml)の存在下(■)またはINF−γの不在下(□)で、アレルゲンタンパク質のBet v1またはAra h2、ならびにコントロール物質にて刺激した。アレルゲンは0.24から20μg/mlの範囲の濃度で試験した。用量応答を破線で示す。各棒グラフは3回の培養の平均を表す。3回の培養内の標準偏差をエラーバーで示す。MonoMac−6細胞は10%FCSを補充したRPMI中で培養した。 B考慮すべきアレルゲン性のないタンパク質に対する細胞のネオプテリン応答におけるINF−γの効果。MM6細胞を、24時間、INF−γ(100U/ml)の存在下(■)またはINF−γの不在下(□)で、タンパク質のHSA、バレイショレクチンまたはゼラチンにて刺激した。タンパク質は0.24から20μg/mlの範囲の濃度で試験した。各棒グラフは3回の培養の平均を表す。3回の培養内の標準偏差をエラーバーで示す。MonoMac−6細胞は10%FCSを補充したRPMI中で培養した。
A 細胞のネオプテリンレベルは、タンパク質アレルゲンに対して用量依存の様式で増加した。MonoMac−6細胞を、24時間、INF−γ(100U/ml)の存在下、アレルゲンタンパク質のα−アミラーゼアスペルギウス、Ara h2、Alt a 1、またはPh1 p 1、ならびにコントロール物質(HSA)にて刺激した。アレルゲンは0.7から60μg/mlの範囲の濃度で試験した。用量応答は破線で示す。各棒グラフは3回の培養の平均を表す。3回の培養内の標準偏差をエラーバーで示す。MonoMac−6細胞は10%FCSを補充したRPMI中で培養した。 B 細胞のネオプテリンレベルは、タンパク質アレルゲンに対して用量依存の様式で増加した。MM6細胞を、INF−γの存在下、24時間、アレルゲンタンパク質のCor a 8、Amb a 1、またはコントロール物質のレンズマメレクチン(LCA)にて刺激した。タンパク質は0.7から60μg/mlの範囲の濃度で試験した。用量応答を破線で示す。各棒グラフは3回の培養内の平均を表す。3回の培養内の標準偏差をエラーバーで示す。MonoMac−6細胞は10%FCSを補充したRPMI中で培養した。 C アレルゲン性である潜在性の低いタンパク質による刺激における、細胞の弱いネオプテリン応答。MM6細胞を、INF−γの存在下、24時間、タンパク質のターマミル(Termamyl)またはダイズレクチンにて刺激した。タンパク質は2.2から180μg/mlの範囲の濃度で試験した。用量応答を破線で示す。各棒グラフは3回の培養の平均を表す。3回の培養内の標準偏差をエラーバーで示す。MonoMac−6細胞は10%FCSを補充したRPMI中で培養した。
A化学物質アレルゲンに対する細胞のネオプテリン応答におけるINF−γの効果。MM6細胞を、24時間、INF−γ(100U/ml)の存在下(■)またはINF−γの不在下(□)で、呼吸器感作(HCPt、TMAもしくはMDI)または皮膚感作(DNCB)に関連する化学物質にて刺激した。試験濃度は(μg/ml)で示す。各棒グラフは3回の培養の平均を表す。3回の培養内の標準偏差をエラーバーで示す。MonoMac−6細胞は10%FCSを補充したRPMI中で培養した。コントロールとしてBet v1およびHSAを含めた。 B 皮膚感作に関連する化学物質による刺激における細胞のネオプテリン応答。MM6細胞を、INF−γの存在下、24時間、皮膚感作に関連する化学物質にて刺激した。試験濃度はμg/mlで示す。各棒グラフは3回の培養の平均を表す。3回の培養内の標準偏差をエラーバーで示す。MonoMac−6細胞は10%FCSを補充したRPMI中で培養した。
C 皮膚感作または皮膚刺激性に関連する化学物質による刺激における細胞のネオプテリン応答。MM6細胞を、INF−γの存在下、24時間、皮膚感作または皮膚刺激性に関連する化学物質にて刺激した。試験濃度はμg/mlで、またはグリセロールに関してはパーセントで示す。各棒グラフは3回の培養の平均を表す。3回の培養内の標準偏差をエラーバーで示す。MonoMac−6細胞は10%FCSを補充したRPMI中で培養した。 D刺激性に関連する化学物質による刺激における細胞のネオプテリン応答。MM6細胞を、INF−γの存在下、24時間、刺激性に関連する化学物質にて刺激した。試験濃度はμg/mlで示す。各棒グラフは3回の培養の平均を表す。3回の培養内の標準偏差をエラーバーで示す。MonoMac−6細胞は10%FCSを補充したRPMI中で培養した。
A MonoMac−6細胞を、RPMI+10%FCS中で、24時間、天然ピーナッツアレルゲンのAra h 2(1ml当たり20および6.6マイクログラム)ならびにヒト血清アルブミン(HSA;1ml当たり6.6マイクログラム)にて刺激した。物質は刺激の間、細胞培養液中のIFN−γで刺激された。各実験には、非刺激細胞を含むウェルの数が含まれ、結果をまたグラフで示す。各実験について結果は3回の培養の平均として示す。3回の標準偏差をバーで示す。 B MonoMac−6細胞を、血清不含培地Panserin411中で、24時間、天然ピーナッツアレルゲンのAra h 2(1ml当たり20および6.6マイクログラム)ならびにヒト血清アルブミン(HSA;1ml当たり6.6マイクログラム)にて刺激した。物質は刺激の間、細胞培養液中のIFN−γで刺激された。各実験には、非刺激細胞を含むウェルの数が含まれ、結果をまたグラフで示す。各実験について結果は3回の培養の平均として示す。3回の標準偏差をバーで示す。 C MonoMac−6細胞を、血清不含培地Panserin411中で、48時間、天然ピーナッツアレルゲンのAra h 2(1ml当たり20および6.6マイクログラム)ならびにヒト血清アルブミン(HSA;1ml当たり6.6マイクログラム)にて刺激した。物質は刺激の間、細胞培養液中のIFN−γで刺激された。各実験には、非刺激細胞を含むウェルの数が含まれ、結果をまたグラフで示す。各実験について結果は3回の培養の平均として示す。3回の標準偏差をバーで示す。
A 細胞のネオプテリンレベルは、血清不含培地中で培養した細胞においてタンパク質アレルゲンに対して用量依存の様式で増加した。Panserin細胞培養培地中で培養したMM6細胞を、24時間、INF−γ(100U/ml)の存在下、アレルゲンタンパク質のAra h2、Cor a 8、Alt a 1、またはPh1 p 1、ならびにコントロール物質(HSA)にて刺激した。アレルゲンは0.7から60μg/mlの範囲の濃度で試験した。各棒グラフは3回の培養の平均を表す。3回の培養内の標準偏差をエラーバーで示す。 B 細胞のネオプテリンレベルは、血清不含培地中で培養した細胞においてタンパク質アレルゲンに対して用量依存の様式で増加した。Panserin細胞培養培地中で培養したMM6細胞を、24時間、INF−γ(100U/ml)の存在下、アレルゲンタンパク質のAra h2またはAmb a 1、ならびに非アレルゲン性のゼラチンまたはコントロール物質(HSA)にて刺激した。各棒グラフは3回の培養の平均を表す。3回の培養内の標準偏差をエラーバーで示す。
C 細胞のネオプテリンレベルは、血清不含培地中で培養した細胞においてタンパク質アレルゲンに対して用量依存の様式で増加した。Panserin細胞培養培地中で培養したMM6細胞を、24時間、INF−γ(100U/ml)の存在下、アレルゲンタンパク質のAra h2、Gal d 2(卵白アルブミン)またはGal d 3(コンアルブミン)、ならびに非アレルゲン性のインスリンまたはコントロール物質(HSA)にて刺激した。各棒グラフは3回の培養の平均を表す。3回の培養内の標準偏差をエラーバーで示す。 D アレルゲン性である潜在性の低いタンパク質による刺激における細胞の弱いネオプテリン応答。Panserin細胞培養培地中で培養したMM6細胞を、INF−γ(100U/ml)の存在下、アレルゲンタンパク質のAra h2、Amb a 1、ならびにアレルゲン性である潜在性の低いタンパク質のバレイショレクチンまたはコントロール物質(HSA)にて24時間刺激した。各棒グラフは3回の培養の平均を表す。3回の培養内の標準偏差をエラーバーで示す。
A 細胞のネオプテリンレベルは、血清不含培地中で培養した細胞においてタンパク質アレルゲンに対して用量依存の様式で増加した。Panserin細胞培養培地中で培養したMM6細胞を、48時間、INF−γ(100U/ml)の存在下、アレルゲンタンパク質のAra h2、Cor a 8、Alt a 1またはPh1 p 1、ならびにコントロール物質(HSA)にて刺激した。アレルゲンは0.7から60μg/mlの範囲の濃度で試験した。各棒グラフは3回の培養の平均を表す。3回の培養内の標準偏差をエラーバーで示す。 B 細胞のネオプテリンレベルは、血清不含培地中で培養した細胞においてタンパク質アレルゲンに対して用量依存の様式で増加した。Panserin細胞培養培地中で培養したMM6細胞を、48時間、INF−γ(100U/ml)の存在下、アレルゲンタンパク質のAra h2、Amb a 1、α−アミラーゼアスペルギルス、またはGal d 2、ならびにコントロール物質のゼラチン、バレイショレクチン、またはHSAにて刺激した。各棒グラフは3回の培養の平均を表す。3回の培養内の標準偏差をエラーバーで示す。 C 細胞のネオプテリンレベルは、血清不含培地中で培養した細胞においてタンパク質アレルゲンに対して用量依存の様式で増加した。Panserin細胞培養培地中で培養したMM6細胞を、48時間、INF−γ(100U/ml)の存在下、アレルゲンタンパク質のAra h2、Gal d 2(卵白アルブミン)、Gal d 3(コンアルブミン)にて、またはコントロール物質(HSA)もしくはインスリンにて刺激した。各棒グラフは3回の培養の平均を表す。3回の培養内の標準偏差をエラーバーで示す。
細胞を、24時間、タンパク質アレルゲンのAra h2およびLPS、ならびにHSAに、異なる試験濃度で暴露させた。細胞は10%FCSを補充したRPMI中で培養する。
サイトカインプロファイルアッセイおよび遺伝子活性化プロファイルアッセイの典型的な態様の、主な手順ステップの全体像。]
[0020] 本発明に従っての方法は、潜在的アレルゲン性物質のin vitro予測のためのものである。
単球および/もしくはマクロファージおよび/もしくは骨髄単球系細胞株、または単球、マクロファージおよび/もしくは骨髄性単球に由来を持つその他の均等な細胞株を、該物質およびインターフェロン−γの存在下で培養すると、それによりサイトカインおよび/またはネオプテリンの産生が増加され、それを測定する。試験する物質およびインターフェロン−γは、合わせて混合して加えても、または同時に加えてもよい。あるいは試験する物質を、インターフェロン−γの前に加えてもよいし、またはその逆であってもよい。]
[0021] インターフェロン−γを添加すると、特にネオプテリンの産生が増加されることが判明
した。
ネオプテリン(6−D−エリスロトリヒドロキシプロピル−プテリン)は、プテリジン生合成の鍵となる酵素であるGTP−シクロヒドロラーゼIによりグアノシン三リン酸(GTP)から生合成される、低分子量の物質である。in vivoではヒトの単球/マクロファージにより、そしてin vitroではいくつかの骨髄単球系細胞株(例えばTHP−1およびMM6)により形成され、放出される。ネオプテリンの産生は、細胞免疫系の活性化の段階を反映する。インターフェロン−γ(IFN−γ)は、活性化されたTリンパ球(特にいわゆるTH−1型細胞)により主に産生され、ネオプテリンの産生を有意に誘発する唯一のサイトカインとして認識されている。in vivoにおけるネオプテリン形成のレベルは、単球/マクロファージにおけるIFN−γの影響と相関する。]
[0022] 出願者らの以前の研究は、細胞がアレルゲン抽出物(I型に関連するアレルゲン)で刺激されると、ネオプテリンの放出が特異的にアップレギュレートされることを示した。
IL−1、IL−1β、IL−2、IL−4、IL−5、IL−6、IL−8、IL−10、IL−12、TNF−αおよびIFN−γより選択される1つまたはそれより多くのサイトカインの存在は、クラスIVの細胞性T細胞免疫、すなわち遅延型過敏症、例えば細胞免疫、遅延型アレルギー、および接触性湿疹の指標である。]
[0023] IL−1、IL−1β、IL−2、IL−4、IL−5、IL−6、IL−8、IL−10、IL−12、TNF−αおよびIFN−γより選択される1つまたはそれより多くのサイトカインの存在、ならびに/または高レベルのネオプテリンの存在は、Tリンパ球およびBリンパ球ならびに炎症細胞によるクラスI免疫反応型、すなわち即時型過敏症、例えば喘息、花粉症、蕁麻疹および鼻炎の指標である。]
[0024] 本方法は、図9に全体像を示したように実施してよい。手短にはヒト細胞は96ウェルプレートで培養する。被験物質およびIFN−γを細胞に加える。細胞は、例えば少なくとも5時間、例えば5から48時間、例えば12から36時間、特に20から24時間インキュベーションする。上清を分析する。これは上清を集め、それを96ウェルELISAプレートに移すことにより行ってよい。次にサイトカインの産生を測定する。これは、サイトカインそれ自体を測定することにより行ってよい。1つの態様に従って、上清中のサイトカインのELISA分析を行う。特にネオプテリンを測定する。その後試験結果を評価する。各物質毎に用量応答曲線を作成してよい。アレルギー反応はまた、アップレギュレートされたまたはダウンレギュレートされた遺伝子を検出することにより:細胞から抽出されたRNAまたはDNAの測定により、すなわち遺伝子活性化プロファイルを決定することにより測定してもよい。] 図9
[0025] さらなる態様に従って、IL−2、IL−8、IL−10、IFN−ガンマ、IL−4、IL−5、および可溶性産生物、例えばsCD8およびsIL−2Rより選択される、細胞性T細胞免疫に関連付けられるクラスIV型のサイトカインをまた測定する。]
[0026] なおもう1つの態様に従って、IFN−γ、IL−2、IL−10、IL−4、IL−5、および可溶性産生物、例えばsCD8およびsIL−2Rより選択される、クラスI型、すなわちTリンパ球およびBリンパ球ならびに炎症細胞による免疫反応型のサイトカインもまた測定する。]
[0027] 本発明に従って、以下:GIP2、OASL、IFIT1、TRIM22、IFI44L、MXI、RSAD2、IFIT3、IFITM1、IFIT2、SPR、GNB2、C33.28HERV−Hタンパク質mRNA、IFITM3、XK、GPR15、MT1G、MT1B;MT1A、ADFP、IL8、MT1E、MT1F、MH1H、SLC30A1、SERPINB2、CD83、TncRNAより選択されるアップレギュレー
トまたはダウンレギュレートされる遺伝子、またはそれらの発現産生物を測定することによりアレルギー反応を見積もることもまた可能である。全体として、GIP2、OASL、IFIT1、TRIM22、IFI44L、MXI、RSAD2、IFIT3、IFITM1、IFIT2の1つまたはそれより多くの発現が、I型アレルギーを示し;SPR、GNB2、XK、IFITM3の1つまたはそれより多くが、非アレルギーを示し;、C33.28HERV−Hタンパク質mRNA、IFITM3、XK、GPR15の1つまたはそれより多くがI型/IV型のハプテンを示し、そして、MT1G、MT1B;MT1A、ADFP、IL8、MT1E、MT1F、XK、IFITM3、MT1H、SLC30A1、SERPINB2、GNB2、MTIB、CD83、TncRNAの遺伝子の1つまたはそれより多くが、IV型アレルギーを示す。]
[0028] 本発明者らは、外来物質に対する有害な組織の応答を以下のように分類した。
クラスI:アレルギー性免疫反応I型。これは即時型過敏症とも命名されており、外来物質に対して特異的に産生されるIgE抗体により仲介される。急性炎症反応が起こり、しばしばヒスタミンが産生され、症状の例として、喘息、花粉症、蕁麻疹、および鼻炎がある。この形は、その物質が、免疫系のすべての成分が参加する完全に成熟した免疫反応を誘発できることを必要とする。この型はまた、最終ステップの免疫反応とみなされている。]
[0029] クラスIV:炎症性免疫反応IV型。これは遅延型過敏症とも命名されており、感作Tリンパ球TH−1型により仲介され、最初のステップの型の免疫反応とみなされている。アレルギー性接触性皮膚炎はこの型の反応の一例である。]
[0030] クラスIおよびクラスIVに関しては、Ivan Roitt, Jonathan Brostoff およびDavid Maleによる”Immunology” , Gower MedicalPublishing London-New York, 1989,ページ19.1-19.20および22.1-22.10を参照のこと。同文献を参照として援用する。]
[0031] サイトカインプロフェイルの3つの主要な型を同定した。
クラス0型:結合組織、線維芽細胞、内皮細胞、上皮細胞、非特異的炎症性白血球細胞に傷害を示す警告サイトカインの分泌。このグループのメンバーはIL−1、IL−6、IL−12、およびTNFである。]
[0032] クラスI型:リンパ球および炎症細胞からの免疫反応型のサイトカインの分泌。これらにはクラス0のサイトカイン、そして加えてIFN−ガンマ、ネオプテリン、IL−2およびIL−10を含む。理論的には動物のin vivo試験で知られているように、IL−4およびIL−5もまたここに組み入れるべきであるが、これらの物質は決定するのが難しいことで有名であり、したがって著者らの試験プロトコールにルーチンには含めない。]
[0033] クラスIV型:クラス0の非特異的型のサイトカイン、そして加えてIL−2、IL−8、IL−10およびIFN−ガンマの分泌。
完全な最終型の免疫反応であるクラスIはネオプテリンの産生を促進するが、一方クラスIVの初期型免疫反応は、ネオプテリン産生に対する限り免疫系を刺激することはない。]
[0034] 上に列記したサイトカインは、単に好ましく選択された代表的なメンバーであるに過ぎない。加えてその他のサイトカインも同様に使用してよく、本特許は、The Cytokine Facts Book、 Callard R.E. およびGearing, A.J.H.編、Academic Press 1994(本明細書により参照として援用する)に列記されたすべての物質の分析の使用、および物質が惹起の潜在性を有する反応の成熟度のグレードを予測するための将来アップデートされる諸事についても主張する。]
[0035] インターロイキンの例は、IL−1、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−9、IL−10、IL−11、IL−12、IL−13、IL−14、IL−15である。その他のサイトカインの例は(アルファベット順に)BDNF、CNTF、EGF、Epo、FGF、G−CSF、GM−CSF、I−309/TCA−3、yIP−10、IFNα、IFNβ、IFNγ、LIF、LT(TNFβ)、MCP−1、2および3、M−CSF、MIF、MIP−1α、MIP−1β、MIP−2、NGF、NT−3、NT−4、OSM、PBP、PBSF、PDGF、PF−4、RANTES、SCF、TGFα、TGFβ、TNFα、Tpo、VEGFである。]
[0036] 本発明に従って、炎症性免疫反応IV型の存在は、好ましくはIL−8を使用することにより分析する。IV型の反応時に、IL−8が展開され、上昇したレベルで存在することが判明した。]
[0037] I型反応が間もなく起こるという場合、ネオプテリンはより高い量で存在するため、IL−8および/またはネオプテリンは、炎症性免疫反応IV型のおよびアレルギー性免疫反応I型との間を区別するために、特に使用することができる。]
[0038] In vitro試験の結果、すなわち調査下の物質により誘発されるサイトカインのパターンに基づいて、ヒトまたは動物がその物質に暴露された時に、有害な反応を引き起こすその物質の潜在性に関して予測を行う。]
[0039] 望まない微生物の増殖を防ぐため、抗生物質を加えてよい。ペニシリンおよびストレプトマイシンは、25−100U/mlの濃度で加えてよい。
マイトジェン、または免疫系における公知の効果を有する物質を、より良い結果を得るためにポジティブコントロールとして使用することができる。Daniel P. Stites: Clinical Laboratory Methodsfor Detection of Antigens & Antibodies in. Basic and Clinical Immunology, Large Medical Publication, Los Altos California, 1984に述べられているような、あらゆるマイトジェンを使用してよい。この参考文献を本記述において参照として援用する。好ましくは植物性血球凝集素(PHA−L)を使用し、1ml当たり250μgのウェルの最終濃度となるように、適切な培地中に溶解させる。]
[0040] 培地は、細胞、特にヒト細胞およびヒト血液由来細胞の培養に使用されるいかなる培地でもよい。RPMI1640は適切な培地の一例である。培地はまた血清不含培地、例えばPanserin411でもよい。]
[0041] 試験は試験管内、または好ましくはマイクロタイタープレートのウェル内で行うことができる。
本発明の1つの態様に従って、単球、マクロファージ、および/または骨髄単球系細胞株に毒性でない最も高い濃度の物質を段階希釈してよい。]
[0042] 免疫系における効果について試験する物質に関しては、異なる濃度を細胞に加え、約37℃でインキュベーションする。例えば生体染色、例えばトリパンブルー、ヨウ化プロピジウムの存在下での顕微鏡観察、またはあらゆるその他の生存判別試験により示された、細胞に毒性でない最も高い濃度の物質を、出発濃度として使用してよい。その後物質の段階希釈を行う。物質をRPMI1640中に希釈する場合、適当なコントロールは培地のみである。他の希釈液を使用する場合、対応する濃度の適当な希釈液のコントロールを使用する。]
[0043] 本発明の1つの態様において、試験する物質はタンパク質である。試験する物質が潜在
的アレルゲンである場合、試験する潜在的アレルゲンは、アレルゲンの原料から単離されたか、またはリコンビナントにより産生されたかのいずれかの、抽出物の成分(1つまたは複数)として、または純粋な天然の形で試験することができる。]
[0044] サイトカインアッセイ
プレートは様々な時間間隔でインキュベーターから取り出し、培養細胞から放出されるサイトカインを上清中で測定する。上清は直ちに試験するか、または試験まで−20℃で保存することができる。サイトカインの判定に関しては様々な由来の診断キットを使用する。本特許は本方法に関して、バイオアッセイ、イムノアッセイ、または化学的アッセイ、またはその他のアッセイを含む、サイトカインの定量に使用するあらゆる利用可能な試験または新たに構成された試験を使用することを主張する。]
[0045] 製造元の指示は以下のとおりである。これら試験はすべて酵素免疫測定法(EIA:s)である。原理は、マイクロタイタープレートのウェルを、サイトカインを特異的に捕獲する抗体で標識することである。サイトカインがウェルに添加されたサンプル中に存在していれば、サイトカインはウェルの底に捕獲される。捕獲されたサイトカインの量を定量するため、酵素で標識された第二抗体をウェルに加えてよい。反応はその後、酵素の基質を加えた後の発色として測定してよい。試験ウェルの値を、一連の公知の量のサイトカインから得られる標準曲線と比較してよい。用量応答曲線を各物質について作成してよい。]
[0046] 本発明はまた、クラスI型のサイトカイン、および/またはクラスIVのサイトカインを認識する1つまたはそれより多くの試薬を包含するキットに関わる。そのようなサイトカインの例は、本記述において述べたものである。ネオプテリンおよびIL−8の存在に反応する試薬が好ましい。]
[0047] これら試薬は、これらの物質に対して感受性がある抗体またはその他の試薬であってよい。試薬は、キャリアー(carrier) 例えば条片(strip)、タイタープレート、マイクロタイタープレート、ELISAプレート、試験管などにより支持されていてよい。キャリアーは異なるサイズであってよい。キャリアーの材料は、試薬とサイトカイン間の反応を妨げることのないあらゆる固体または半固体であってよい。キャリアーは、マイクロ粒子、ビーズ、多孔質および不透過性の条片およびメンブレン、反応容器例えば試験管およびマイクロタイタープレートの内側表面を含む、多様な形および組成をとることができる。マイクロタイタープレートおよびビーズは、プラスチック、例えばスチレンポリマーもしくはアクリルポリマー、またはガラスであってよい。ニトロセルロースは、好ましくはフィルター、条片、またはディスクの形で使用することができる。所望の反応相手を選択された固体支持体に結合させる手段は、当業者のルーチンの技術の問題となる。フローサイトメーターを使用することもまた可能である。]
[0048] 以下の市販キット(製造元を併記)を使用してよい:
IL−1ベータ:Immunotech; Chromgenix
IL−2:Immunotech; Chromgenix
IL−4:R&D Systems
ネオプテリン: Henning Berlin, IBL-Hamburg NeopterinELISA
IL−6:Immunotech, Chromgenix
IL−8:Assay Res. Inc
インターフェロン−ガンマ:Genzyme
sCD8:T Cell Diagnostics
SIL−2R:Immunotech
TNF:Medgenix
IL−10:Medgenix
製造元の指示は以下のとおりである。これら試験はすべて酵素免疫測定法(EIA:s)である。原理は、マイクロタイタープレートのウェルを、サイトカインを特異的に捕獲する抗体で標識することである。サイトカインがウェルに添加されるサンプル中に存在していれば、サイトカインはウェルの底に捕獲されることになる。捕獲されたサイトカインの量を定量するため、酵素で標識された第二抗体をウェルに加える。その後反応は、酵素の基質を加えた後の発色として測定する。試験ウェルの値を、一連の公知の量のサイトカインを加えることにより得られた標準曲線と比較する。物質を加えていないコントロールウェルから得られた値を、サイトカインのレベルのバックグラウンド値として使用する。]
[0049] 遺伝子活性化アッセイ
アップレギュレートまたはダウンレギュレートされる遺伝子の検出は、PCT/SE2006/050336に記載された通りに行ってよい。細胞表面に発現される遺伝子産生物を持つ遺伝子に関しては、アップレギュレーションまたはダウンレギュレーションをFACSにより検出することもまた可能である。]
[0050] 試薬キット
本発明はさらに、本発明に従っての方法において使用するための試薬キットに関し、試薬キットが、インターフェロン−γ、ならびにサイトカインのIL−8およびネオプテリンを認識する試薬、ならびに/またはアップレギュレートされるもしくはダウンレギュレートされる遺伝子を認識する試薬、例えばプローブを包含することを特徴とする。]
[0051] 試薬キットはしたがって、GIP2、OASL、IFIT1、TRIM22、IFI44L、MXI、RSAD2、IFIT3、IFITM1、IFIT2、SPR、GNB2、XK、IFITM3、C33.28HERV−Hタンパク質mRNA、IFITM3、XK、GPR15、MT1G、MT1B;MT1A、ADFP、IL8、MT1E、MT1F、MH1H、SLC30A1、SERPINB2、CD83、TncRNAのいずれかの発現時に産生される産生物を認識するプローブを包含してよい。そのようなプローブはDNAもしくはRNAのプローブ、またはFACSによる分析で使用するための試験細胞の細胞表面上に表示される発現産生物に特異的に結合する蛍光標識分子であってよい。]
[0052] 試薬キットはさらにまた、単球、および/またはマクロファージ、および/または骨髄単球系細胞株より選択される試験細胞を包含してよい。
本明細書および以下の請求項を通して、文脈で別に要求していなければ、“包含する”、またはその変形の例えば“包含すること”という単語は、記述された成分または成分の群を含むことを意味するが、それ以外のあらゆる成分または成分の群を除外することを意味するものではないことと理解されたい。]
[0053] 本明細書で述べたすべての公開文献を、本明細書により参照として援用する。今度は本発明を以下の非限定的実施例により記載することにする。]
[0054] 本発明のいくつかの態様を示す以下の実験により、本発明をさらに説明する。与えられた実施例は、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではなく、添付の請求項の範囲がそれに当たる。]
[0055] 材料および方法
「細胞培養」
骨髄単球系細胞株のMonoMac−6(DSMZより入手、アクセション番号ACC
124、Prof. H.W.L. Ziegler-Heitbrock, Inst. For Immunoligy, University of Munich, Munich)は細胞培養フラスコ(Corning)中で培養した。細胞は、20mMHEP
ESおよびL−グルタミンを含有し、10%加熱不活化ウシ胎児血清(GibcoBRL)、ペニシリン(100U/mL;Sigma-Aldrich)、ストレプトマイシン(100μg/mL;Sigma-Aldrich)、ピルビン酸ナトリウム(1.0mM;Gibco BRL)、ヒトインスリン(9μg/mL;Gibco BRL)および非必須アミノ酸(Gibco BRL)を補充したRPMI1640培地(Gibco BRL)中で培養するか、またはペニシリン(100U/mL)、ストレプトマイシン(100μg/mL)を補充したPanserin411(Pan Biotech)中で培養した。]
[0056] 急性単球性白血病細胞株THP−1(ATCC、USA、アクセション番号TIB−202)は、10mMHEPES(GibcoBRL)を含むRPMI1640培地中で培養した。4mM L−グルタミン(Gibco BRL)、1.5g/L炭酸水素ナトリウム、4.5g/Lグルコース(Gibco BRL)、1.0mMピルビン酸ナトリウム(Gibco BRL)、0.05mM2−メルカプトエタノール(Gibco BRL)、10%ウシ胎児血清(FBS)(Gibco BRL)、100U/mlペニシリン、および100μg/mlストレプトマイシン(Sigma-Aldrich)を添加。]
[0057] 本発明における使用を意図されるその他の細胞株は、WBC264−9C(ATCCアクセション番号HB−8902)、AML−193(DSMZ アクセション番号ACC594)、MUTZ−3(DSMZ アクセション番号 ACC 295)である。これら細胞株に関する適切な培養条件の情報は、各々ATCCおよびDSMZより入手可能である。]
[0058] 細胞は刺激する前日におよそ1:3に分けた。刺激の手順は3ステップで行った。最初のステップでは、被験物質を最終濃度の2倍となるように、細胞培養培地で予め希釈した。さらにインターフェロン−γ(IFN−γ)(100U、Prepro Tech)を、被験物質で細胞を刺激する間、24または48時間、細胞培養培地中に加えた。その後トリパンブルー色素排除試験により細胞数を決定し、別に指摘がなければ細胞を最終試験濃度の2倍(2×106細胞/mL)に希釈し、96ウェル組織培養プレート(Corning)の1ウェル当たり100μlの細胞懸濁液を加えた。最後に100μlの予め希釈しておいた被験物質を組織培養プレートに加えた(3回培養)。各細胞培養プレートに、カバノキ抽出物より精製されたタンパク質(Bet v1;Phadia)をポジティブコントロールとして、そしてHSAをネガティブコントロールとして加えた。刺激される細胞は、37℃、5%CO2で、24または48時間培養した。細胞懸濁液を新しい細胞培養プレートに移し、分析するまで−20℃で保存した。その後細胞懸濁液を、製造元の指示に従ってELISA(IBL-Hamburg)によりネオプテリンの存在について分析した。]
[0059] 「被験物質」
ヘキサクロロ白金酸アンモニウム(HCPt)(Sigma Aldrich CAS No. 16919-58-7)、トリメリット酸無水物(TMA)(Sigma Aldrich CAS No. 552-30-7)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)(Sigma Aldrich, CAS No.101-68-8)、2,4ジニトロクロロベンゼン(Sigma Aldrich, CAS No. 97-00-7)、没食子酸プロピル(PLG)(Sigma Aldrich, CAS No.121-79-9)、イソオイゲノール(Sigma Aldrich, CAS No.97-54-1)、ベンゾカイン(Sigma Aldrich, CAS No.94-09-7)、ペニシリンG(Sigma Aldrich, CAS No.69-57-8)、硫酸ニッケル(Sigma Aldrich, CAS No.10101-97-0)、サリチル酸メチル(Sigma Aldrich, CAS No.119-36-8)、ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)(Sigma Aldrich, CAS No.151-21-3)、グリセロール(Sigma Aldrich, CAS No.56-81-5)、サリチル酸(SA)(Sigma Aldrich, CAS No.69-72-7)、p−アミノ安息香酸(PABA)(Sigma Aldrich, CAS No.150-13-0)、コウジカビ由来アルファ−アミラーゼ(Sigma Aldrich, CAS No.9001-19-8)、ヒトアルブミン(Sigma Aldrich, CAS No.70024-90-7)、リポキシゲナーゼ(ダイズ種子)(Sigma Aldrich, L7395L)、インスリン(GibcoBRL)、ターマミル(Sigma Aldrich, CAS No.9000-85-5)、トロポミオシン(脊椎動物)(Sigma
Aldrich, CAS No.9067-56-5)、アルファ−アミラーゼ(ヒト唾液)(Sigma Aldrich, CAS No.9000-90-2)、レクチン:ラッカセイレクチン(PNA)(ピーナッツ)(Medicago, 05-0116)、レクチン:ダイズ(大豆)(Medicago, 05-0117)、レクチン:バレイショ(ジャガイモ)(Sigma Aldrich, L4266)、D−リボース1,5−ジホスフェートカルボキシラーゼ(RUBISCO)(Sigma Aldrich, CAS No.9027-23-0)、ゼラチン(Sigma Aldrich, CAS No.9000-70-8)、レクチン:レンズマメ(LCA/LCH)(レンズ)(Medicago, 05-0104)、LALスタンダード(コントロールスタンダードエンドトキシン(CSE))(Endosafe KTA)、およびリポ多糖(LPS)(Sigma Aldrich, L3880-100MG)。Phadia製の天然成分:Art v1(Mugworth)、Ara h 2(ピーナッツ)、Bet v 1(カバノキ)、Cor a 8(LTP、ヘーゼルナッツ)、Alt a 1(アルテルナリア属)、Phl p 1(Thimothy)、Amb a 1(ブタクサ)、Gal d 2(卵白アルブミン、卵白)、およびGal d 3(コンアルブミン、卵白)。試験濃度は図に示す。使用した試験濃度は、以前に行なわれた最適化実験のデータに基づいて選択した。細胞生存率は80%以下であってはならない。]
[0060] 「細胞生存率:ヨウ化プロピジウム(PI)染色による測定、およびフローサイトメトリーによる分析」
細胞生存率のモニタリングは各実験において、0.4%トリパンブルー(1:1)による染色、および血球計算器を使用しての細胞カウントにより行った:死細胞はトリパンブルーで染色される。生存細胞%=生細胞数×100/総細胞数。(以前の最適化調査における)相応の試験濃度を見出すため、細胞生存率をヨウ化プロピジウム(PI)染色およびフローサイトメトリー分析を使用して決定した。細胞は、1mlの氷冷PBS(SVA)中に再懸濁し、300gで5分間遠心し、その後8μl PI染色溶液(Becton Dickinson)を補充した0.2mlの氷冷PBS中に懸濁した。その後細胞をFACS試験管に移し、1時間以内のFACSスキャンフローサイトメーターおよびCellQuestソフトウェア(Becton Dickinson)による分析まで、暗所にて氷上に保存した。死細胞のコントロールは、非誘発コントロール細胞を液体窒素中で凍結と解凍を3回繰り返すことにより作成した。各サンプルから50,000細胞の細胞数について分析した。光散乱の特徴に基づき、電子ゲート(RI)を使用して、細胞の残骸に由来するシグナルを除外した。死細胞数を算出するための電子ゲートは、凍結/解凍したコントロール細胞を使用して設定した。]
[0061] 結果
「IFN−γの存在はBet v 1およびAra h 2により誘発されるネオプテリンのレベルを有意に増加したが、コントロール物質で刺激された細胞ではレベルは増加しなかった。」
RPMI+10%FCS中で培養したMM6細胞の、天然タンパク質アレルゲンによる刺激は、およそ5nmol/lのネオプテリンのレベルを誘発する。IFN−γによる同時刺激が、タンパク質アレルゲンによる誘発で産生されるネオプテリンレベルを有意に増加することができるかどうかを決定するため、細胞は刺激の間、IFN−γ(100U/ml)の存在する場合、および存在しない場合で刺激された。MonoMac−6細胞は、24時間、1ml当たり1×106細胞の細胞濃度とした(図1)。IFN−γの存在下のBet v 1(2.2−20μg/ml)は、Bet v 1のみで刺激された細胞で得られたネオプテリン産生と比較して、ネオプテリン産生の3倍の増加を誘発した。IFN−γ存在下、コントロール物質HSA(2.2−20μg/ml)に暴露された細胞は、ネオプテリン産生を1倍未満の変化でしか増加しなかった。加えて、天然アレルゲンAra h 2(20μg/ml)による刺激も、Ara h 2のみによる細胞と比較して、IFN−γ存在下でネオプテリン産生の3倍の増加を示した(図2a)。Bet
v 1およびIFN−γ、またはAra h 2およびIFN−γによる同時刺激は、用量応答の様式でのネオプテリン産生を示した。HSA、バレイショレクチンまたはゼラチン(アレルゲン性がほとんどないと考えられる物質)と組み合わせてのIFN−γによ
る刺激は、バックグラウンドレベルを上回るいかなるネオプテリン産生も誘発しなかった(図2b)。タンパク質アレルゲンによる刺激時の細胞生存率は、IFN−γのみで刺激された細胞、または培地のみの中で培養した細胞(データは示していない)と比較して、(すべての試験濃度で)変化しなかった。] 図1 図2a 図2b
[0062] 「ネオプテリンレベルはタンパク質アレルゲンに対して、用量依存の様式で増加した。」
次に同時刺激物質としてIFN−γを使用して最適化したCPA試験のプロトコールを、タンパク質アレルゲン(図3aおよび図3b)、またはアレルゲン潜在性のより低い、もしくはアレルゲン潜在性のないタンパク質(図3bおよび図3c)をカバーする拡大した試験パネルを使用して、さらに評価した。タンパク質アレルゲンは、相応の試験濃度を見出すことを目的とするより早期のパイロット調査(データは示していない)に基づいて、0.2−180μg/mlの範囲の濃度で試験した。すべてのアレルゲン物質は用量依存の様式で増加したネオプテリン産生を誘発した(8被験物質中8被験物質)。低いアレルゲン性のまたはアレルゲン性にほとんど関連しないタンパク質、例えばHSA、ターマミル、またはダイズレクチンは、バックグラウンドレベル(非刺激細胞)を上回るネオプテリンを誘発することはなかった。ダイズレクチンは、6.6μg/mlのAra h 2に対する細胞応答に匹敵するネオプテリン応答を、180μg/mlの試験濃度で得た。6.6μg/mlの試験濃度のダイズレクチンは、コントロール細胞(非刺激細胞またはHSA(6.6μg/ml)により刺激された細胞)のレベルを上回る、いかなるネオプテリンの応答も誘発しなかった。] 図3a 図3b 図3c
[0063] 低分子化学物質は、過敏症反応、主に皮膚または呼吸器の感作を誘発すると思われる物質のもう1つの群である。これらの物質群に対してネオプテリン応答が存在するかどうかを見出すため、試験パネルを拡大して、各化学物質群、ならびに刺激性を誘発するが感作は誘発しないことが知られている化学物質から、いくつかの代表的物質を含めた(図4a−d)。最初に、感作物質の各カテゴリーからの1つの被験物質(DNCB 強い皮膚感作物質、およびHCPt 強い呼吸器感作物質)による刺激時の、ネオプテリン放出におけるIFN-γの効果を評価した(図4a)。結果は、IFN-γの存在下または不在下のいずれにおいても、試験した化学物質はバックグラウンドレベル(非刺激細胞またはHSAにより刺激された細胞)を上回るいかなるネオプテリンの放出も誘発しなかった。公知の皮膚または呼吸器の化学系の感作性物質または刺激性物質のさらなる評価(最も高濃度では生細胞のおよそ80%を有する、5つの異なる濃度で試験した)では、試験した15物質中2物質が、バックグラウンドレベルを上回るネオプテリン応答を誘発した(図4b:ベンゾカイン(30μg/ml)および図4d:フェノール(15μg/ml))。実験は少なくとも2回同じ結果が得られるまで繰り返した。]
[0064] 「試験プロトコールのさらなる最適化:血清不含培地における細胞培養。」
動物由来成分を含まないより標準化された試験プロトコールを得るためには、細胞は好ましくは血清(FCSまたはFBS)を含まない培地中で培養すべきである。それ故MM6を血清不含細胞培養培地(Panserin)に適応させ、各々異なる細胞濃度(表1)または異なる時間ポイント(24時間もしくは48時間)(表1、図5b−c)でタンパク質アレルゲンに対して応答するその能力を評価した。表1においては細胞の濃度の影響を決定した。1×106細胞/ml(Panserin中で培養した細胞)でわずかにより高いネオプテリン応答が得られたため、その細胞濃度を本明細書で報告するさらなる研究のために選択した。というのは血清タンパク質を含まないことで、高い細胞生存率を確実にするためより高い細胞密度を必要とすると思われるためである。しかし0.5×106細胞/mlの細胞濃度もなお考慮に値する。10%FCSを含むRPMI中(図5a)、またはPanserin中(図5b)で培養した細胞を(IFN-γの存在下)Ara h 2(20または6.6μg/ml)またはHSA(6.6μg/ml)で24時間刺激した。24時間でアレ
ルゲンに誘発されたネオプテリンレベルは、ウシ胎児血清の存在下または不在下で培養された細胞に関して、コントロールタンパク質により誘発されたものとは明らかに区別される。実験は9回(図5a)または5回(図5b)繰り返し行った。48時間で類似する結果に達した(図5c)(実験は7回繰り返し行った。)これらの所見は、24時間または48時間で、血清不含培地で培養された細胞は、細胞をRPMI中で24時間培養した場合に達するレベルと比較して、類似したようにネオプテリン放出により応答することを示す。さらなる被験物質(タンパク質アレルゲン)についても、血清不含試験プロトコールにて試験した。7つのタンパク質アレルゲン、および考慮され得るアレルゲン潜在性のない4つのタンパク質を、24時間(図6a−d)または48時間(図7a−c)、異なる濃度で試験した。24時間および48時間の双方で、タンパク質アレルゲンは、10%FCSを補充したRPMI中で培養された細胞に認められたものと類似する、用量応答の様式でのネオプテリン応答を誘発した。しかしPanserin中では、24時間のタンパク質アレルゲンによる刺激でのネオプテリンレベルは、同じタイムポイントで血清含有培地中で培養された細胞に認められる値より幾分低い。しかし48時間では、タンパク質アレルゲンへの応答のネオプテリンレベルは増加し、24時間刺激された血清培養細胞に認められたレベルと類似する。] 図5a 図5b 図5c 図7a
[0065] 「RPMI対Panserinの評価:アッセイ内およびアッセイ間の精度の統計評価」
アッセイ内およびアッセイ間の精度を、1つの天然アレルゲンタンパク質(Ara h
2;20および6.6マイクログラム/ml)、および非アレルゲンタンパク質(HSA;6.6マイクログラム/ml)に関して評価した。各実験においてこれら2つの物質を、被験物質による刺激の間、各細胞培養プレートに入れた。アッセイ間の統計評価用には、各実験の1つの代表的なプレートの結果を使用した。結果を表2a−cに示す。細胞は、RPMI+10%FCS中またはPanserin411中で培養し、被験物質は刺激の間、細胞培養培地中のIFN−γで刺激された。各実験において物質は、各濃度毎に3回の培養で刺激された。アッセイ内(3回内)およびアッセイ間の精度を表に示す。各実験の3回の平均の、平均および標準偏差を、3回内およびアッセイ間の変動係数(CV)と同様に示す。]
[0066] Ara h 2およびHSA、ならびにすべての被験物質により刺激された細胞のデータの外れ値は、CVが?20%である場合、CVが3倍より良くなる場合、そして標準偏差が1.5nmol/lネオプテリンより大きい場合と定義した。各実験には非刺激細胞を含むウェルの数が含まれ、その結果もまた表2a−cに示す。24時間刺激の実験においては、非刺激細胞を含むウェル間での外れ値の定義に関して、同じ基準を使用した。細胞を48時間刺激した実験においては、それらの値が残りの値と異なる場合、16の値から1または2の値を除外した。統計処理はExcelソフトウェアにて行った。細胞をRPMI+10%FCS中で24時間刺激した場合(表2a)、アッセイ内CVはHSAによる刺激で10.3%であり、Ara h 2タンパク質による刺激ではそれよりさらに低かった。アッセイ間CVはより高かった(20.8%および33.3%の間)。]
[0067] Panserin411中24時間の刺激(表2b)でもまた、アッセイ内CVはアッセイ間の14.2%−21.4%よりずっと低かった(7.0%−16.7%)。アッセイ内CVは、細胞をRPMI+10%FCS中で培養した値と類似していた。アッセイ間CVは、血清不含培地であるPanserin411中で幾分低かったが、しかし誘発されたネオプテリンのレベルもまた、FCS不在下ではより低かった。HSAによる刺激でのネオプテリンのレベルは、非刺激細胞における自発的ネオプテリン産生と類似していた。さらにPanserin411中48時間の刺激(表2c)では、アッセイ内ならびにアッセイ間のCVは、Ara h 2による刺激でより高かった。HSAによる刺激では、アッセイ内のCVは48時間と比較して24時間でわずかに低く、アッセイ間CVは24時間および48時間で類似していた。非刺激細胞によるウェル内の自発的ネオプテリン産生は、48時間インキュ
ベーション後と比較して24時間ではずっと高いばらつきを示した。]
[0068] 「THP−1細胞においてタンパク質アレルゲンに対してネオプテリンレベルは増加された。」
単球由来の別の細胞株が、タンパク質アレルゲンに対してMM6の用量応答と同じ細胞応答を示すかどうかを明らかにする目的で、THP−1細胞株(Tsuchiya et al., 1980)を、Ara h 2、LPS、およびHSAを含むミニパネルの被験物質にて24時間刺激した(図8)。細胞は、10%FCSを補充したRPMI中で培養した。THP−1はこれらの物質に対して、MM6細胞で認められたものと類似するネオプテリンレベルにて応答した。用量応答は、LPSおよびAra h 2に関して認められたが、HSAでは認められなかった(バックグラウンドレベルを超えなかった)。本発明における使用を意図されるさらなる細胞株として、MUTZ−3、WBC264−9C、およびAML−193がある。] 図8
[0069] 表1.血清不含培地(Panserin)中で培養した細胞に関する試験プロトコールの最適化:動態学および細胞濃度。MM6細胞をPanserin培地に適応させ、0.5または1.0×106細胞/mlで24または48時間、Ara h 2にて刺激した。ネオプテリンレベルを表に示す。]
[0070] ]
[0071] 表2a.MonoMac6細胞を、24時間、天然ピーナッツアレルゲンであるAra
h 2(20および6.6マイクログラム/ml)およびヒト血清アルブミン(HSA;6.6マイクログラム/ml)で刺激した。物質は刺激の間、細胞培養培地中のIFN-γで刺激された。細胞はRPMI+10%FCS中で培養した。各実験(アッセイ)において、物質は各濃度毎に3回の培養にて刺激された。アッセイ内(3回内)およびアッセイ間の精度を表に示す。各実験の3回の平均の、平均および標準偏差を、3回内およびアッセイ間の変動係数(CV)と同様に示す。各実験には非刺激細胞を含むウェルの数が含まれ、その結果もまた表に示す。]
[0072] ]
[0073] 表2b.MonoMac6細胞を、24時間、天然ピーナッツアレルゲンであるAra
h 2(20および6.6マイクログラム/ml)およびヒト血清アルブミン(HSA;6.6マイクログラム/ml)で刺激した。物質は刺激の間、細胞培養培地中のIFN-γで刺激された。細胞は血清不含培地であるPanserin411中で培養した。各実験(アッセイ)において、物質は各濃度毎に3回の培養にて刺激された。アッセイ内(3回内)およびアッセイ間の精度を表に示す。各実験の3回の平均の、平均および標準偏差を、3回内およびアッセイ間の変動係数(CV)と同様に示す。各実験には非刺激細胞を含むウェルの数が含まれ、その結果もまた表に示す。]
[0074] ]
[0075] 表2c.MonoMac6細胞を、48時間、天然ピーナッツアレルゲンであるAra
h 2(20および6.6マイクログラム/ml)およびヒト血清アルブミン(HSA;6.6マイクログラム/ml)で刺激した。物質は刺激の間、細胞培養培地中のIFN-γで刺激された。細胞は血清不含培地Panserin411中で培養した。各実験(アッセイ)において、物質は各濃度毎に3回の培養にて刺激された。アッセイ内(3回内)およびアッセイ間の精度を表に示す。各実験の3回の平均の平均および標準偏差を、3回内およびアッセイ間の変動係数(CV)と同様に示す。各実験には非刺激細胞を含むウェルの数が含まれ、その結果もまた表に示す。]
実施例

[0076] ]
权利要求:

請求項1
潜在的アレルゲン性物質のin vitro予測のための方法であって、単球および/またはマクロファージおよび/または骨髄単球系細胞株を、該物質およびインターフェロン−γの存在下で培養し、サイトカインおよび/またはネオプテリンの放出を測定し、サイトカインおよび/またはネオプテリンの放出の増加が、該物質がアレルゲン性であることを示すことを特徴とする、前記方法。
請求項2
ネオプテリンの放出を測定することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
請求項3
IL−1、IL−1β、IL−2、IL−4、IL−5、IL−6、IL−8、IL−10、IL−12、TNF−αおよびIFN−γより選択される1つまたはそれより多くのサイトカインの存在または増加が、Tリンパ球およびBリンパ球ならびに炎症細胞によるI型即時的過敏症の反応の指標であり、即時型過敏症、例えば喘息、花粉症、蕁麻疹および鼻炎の指標である、またはクラスIVの細胞性T細胞免疫の指標であり、遅延型過敏症、例えば細胞免疫、遅延型アレルギー、および接触性湿疹の指標であることを特徴とする、請求項1−2のいずれかに記載の方法。
請求項4
ネオプテリンをI型の即時的過敏症の反応の指標として測定する、請求項1−3のいずれかに記載の方法。
請求項5
ネオプテリンの存在を分析し、それによるネオプテリンの存在が即時型過敏症、例えば喘息、花粉症、および蕁麻疹の指標であることを特徴とする、請求項1−4のいずれかに記載の方法。
請求項6
IL−8およびネオプテリンの分析を使用して、クラスIおよびクラスIV間のサイトカインプロファイルを区別することを特徴とする、請求項1−5のいずれかに記載の方法。
請求項7
潜在的アレルゲン性物質のin vitro予測のための方法であって、単球および/またはマクロファージおよび/または骨髄単球系細胞株を、該物質およびインターフェロン−γの存在下で培養することを特徴とし、G1P2、OASL、IFIT1、TRIM22、IFI44L、MXI、RSAD2、IFIT3、IFITM1、IFIT2、SPR、GNB2、C33.28HERV−Hタンパク質mRNA、IFITM3、XK、GPR15、MT1G、MT1B;MT1A、ADFP、IL8、MT1E、MT1F、MT1H、SLC30A1、SERPINB2、CD83、TncRNAより選択される遺伝子のうちアップレギュレートもしくはダウンレギュレートされる遺伝子またはそれらの発現産生物を測定することにより前記物質のアレルゲン性を見積もることを特徴とする、前記方法。
請求項8
GIP2、OASL、IFIT1、TRIM22、IFI44L、MXI、RSAD2、IFIT3、IFITM1、IFIT2の1つまたはそれより多くの発現が、I型アレルギーを示し;C33.28HERV−Hタンパク質mRNA、IFITM3、XK、GPR15の1つまたはそれより多くがI型/IV型のハプテンを示し、そして、MT1G、MT1B;MT1A、ADFP、IL8、MT1E、MT1F、XK、IFITM3、MT1H、SLC30A1、SERPINB2、GNB2、MTIB、CD83、TncRNAの遺伝子の1つまたはそれより多くが、IV型アレルギーを示すことを特徴とする、請求項7に記載の方法。
請求項9
RNA、DNA、アミノ酸、ペプチド、またはタンパク質を測定することを特徴とする、請求項7−8のいずれかに記載の方法。
請求項10
試験する物質がタンパク質であることを特徴とする、請求項1−9のいずれかに記載の方法。
請求項11
インターフェロン−γを、試験する物質の添加の前に、同時に、または後に加えることを特徴とする、請求項1−10のいずれかに記載の方法。
請求項12
単球、マクロファージおよび/または骨髄単球系細胞株に毒性でない、最も高い濃度の物質を使用することを特徴とする、請求項1−11のいずれかに記載の方法。
請求項13
試験する物質は、細胞に毒性でない最も高い濃度の物質から段階希釈することを特徴とする、請求項1−12のいずれかに記載の方法。
請求項14
細胞株が、MonoMac−6、THP−1、MUTZ−3、WBC264−9CおよびAML−193から成る群より選択されることを特徴とする、請求項1−13のいずれかに記載の方法。
請求項15
インターフェロン−γ、ならびに単球および/またはマクロファージおよび/または骨髄単球系細胞株より選択される試験細胞を包含することを特徴とする、請求項1−14のいずれかに記載の方法を実施するための試薬キット。
請求項16
サイトカイン、好ましくはIL−8およびネオプテリンを各々認識する試薬、ならびに/またはサイトカイン遺伝子もしくはアップレギュレートされる遺伝子を認識する試薬をさらに包含する、請求項15に記載の試薬キット。
請求項17
試薬が、GIP2、OASL、IFIT1、TRIM22、IFI44L、MXI、RSAD2、IFIT3、IFITM1、IFIT2、SPR、GNB2、XK、IFITM3、C33.28HERV−Hタンパク質mRNA、IFITM3、XK、GPR15、MT1G、MT1B;MT1A、ADFP、IL8、MT1E、MT1F、MT1H、SLC30A1、SERPINB2、CD83、CD86、TncRNAのいずれかの発現時に産生される産生物を認識することを特徴とする、請求項15または16に記載の試薬キット。
請求項18
細胞株が、MonoMac−6、THP−1、MUTZ−3、WBC264−9CおよびAML−193から成る群より選択される、請求項15−17のいずれかに記載の試薬キット。
請求項19
細胞株を培養するために適する細胞培養培地、抗生物質、ポジティブコントロール、ネガティブコントロール、培養プレートもしくはフラスコ、および/または請求項1−14のいずれかに従っての方法を記載する説明書をさらに含有する、請求項15−18のいずれかに記載の試薬キット。
請求項20
細胞株が、MonoMac−6、THP−1、MUTZ−3、WBC264−9CおよびAML−193から成る群より選択されることを特徴とする、請求項1−14のいずれかに記載の方法における、細胞株の使用。
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同族专利:
公开号 | 公开日
US20100311068A1|2010-12-09|
AU2008337465A1|2009-06-25|
WO2009077602A1|2009-06-25|
CA2709823A1|2009-06-25|
引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
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